辻信一さんと仲間たちによる環境と平和をテーマにしたスローな対話集。
こんなエピソードがあります。アマゾンのジャングルで探検隊が先を急いでいた。短い休憩のあと再び出発となったが、案内役を務める先住民たちが座ったまま動かない。いくらなだめても脅しても動こうとしない。しまいにひとりの先住民がこう言った。
「我々はあまりにも先を急いだので、魂を置き去りにしてしまった。それが追いついてくるのをこうして待っているのだ」
ぼくたちもまた置き去りにした魂を待たねばならないのでしょう。そしてやがて、今度は魂がついてこられるくらいのゆっくりとしたペースでまた歩き始める……。そんなスローダウンのためのヒントが、この本の対話の中にたくさん見出せるはずです。
(あとがきより)
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